虚宿は、知的で上品な雰囲気をまといながらも、内面には複雑で繊細な感性を秘めた宿です。その名が示す「虚」のとおり、外からは見えにくい内的世界を豊かに持ち、自分の理想像と現実の姿とのギャップに悩む場面も少なくありません。自己矛盾や葛藤を抱えやすい一方で、目標に対してはひたむきに努力し、自分なりの美意識や哲学を持って物事に取り組みます。表面にはあまり出さないながらも、芯には強い自尊心と「こうありたい」という確固たる理想を宿しており、それゆえに他者から頼りにされることも多い人物です。
人との関わり方には独特の距離感があり、誰にでも心を開くタイプではありません。人間関係においては不器用な面があり、自分の殻を破れないまま孤立してしまうこともありますが、虚宿自身はそれをさほど気に留めず、むしろ一人でいる時間に心の安定を見出す傾向があります。そのため、周囲からはクールで近寄りがたい、あるいはどこか風変わりな印象を持たれることもしばしばです。とはいえ、人と深くつながることが苦手なわけではなく、自分の世界観を理解してくれる少数の人間には強い信頼と情を寄せる一面もあります。
虚宿にとっての課題は、内面の理想と現実のギャップにどう向き合うかという点にあります。完璧を求めるあまり、つい身の丈以上の目標を掲げて無理をしてしまい、自信を失ったり疲弊してしまうこともあるでしょう。過剰な自尊心が自分を縛る枷となることもあるため、自らの弱さや未熟さを受け入れ、等身大の自分を素直に表現することが大切です。「ありのままの自分」で他者と関わる勇気を持つことで、より深い人間関係を築き、精神的な安定や成長へとつながっていきます。
上で述べた性格に加え、以下の性質や宮による特徴も参考にしてください。
宿名の読み方 | きょしゅく |
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方位による分類 | 北(玄武) |
性質による分類 | 軽燥宿 |
所属する12宮 | 磨羯宮(2足)、瓶宮(2足) |
真面目で温厚な性格ですが、短気で思慮に欠けるところがあるので、大成する器ではありません。 大きな勝負をするよりも、コツコツと努力を重ねる方が向いています。 短所を上手くコントロールし、真面目な性格を活かせば、堅実で安定した人生を送ることができます。 軽々しい行動の結果、怪我や病気にかかりやすい傾向があるので、不注意や不摂生には注意しましょう。
気性が荒く、争いを好む性格です。反骨精神が強く衝動的な性格で、他人に対する愛情が薄い冷酷な面があります。たとえ血を分けた親族であってもその傾向が見られます。 ですが、自分にも厳しい生き方をするので、努力を怠らなければかなりの実力者に成長します。 この性格を活かす職種としては、警察官や刑務官など悪を罰する厳格な職業が良いでしょう。
真面目で勉学に勤しみ、確実に知識を蓄えていく宮です。困難に立ち向かい乗り越えていけるだけの活力を備えているので、努力すれば人並み以上の結果を出すことができます。 また、軽々しいところがなく人の善悪にとらわれない広い心を持っているので、周囲からの信頼も厚いでしょう。 自分の知識を活かして、人にものを教える仕事や、研究などの分野で才能が発揮されます。
近距離 | 中距離 | 遠距離 | |
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命 | 虚宿 | ||
業 | 觜宿 | ||
胎 | 角宿 | ||
栄 | 危宿 | 亢宿 | 参宿 |
親 | 女宿 | 畢宿 | 軫宿 |
友 | 斗宿 | 昴宿 | 翼宿 |
衰 | 室宿 | 底宿 | 井宿 |
安 | 壁宿 | 房宿 | 鬼宿 |
壊 | 箕宿 | 胃宿 | 張宿 |
危 | 奎宿 | 心宿 | 柳宿 |
成 | 尾宿 | 婁宿 | 星宿 |