宿曜12宮

12宮とは

27宿が月の軌道(白道)を27等分したものであるのに対し、12宮は太陽の軌道(黄道)を12等分したものになります。 西洋占星術の12星座と名前が似ていますが、別のもと考えてください。
27宿と12宮は密接に関係しており、各宿は12宮にそれぞれ属しています。
さらに12宮は太陽に属する6宮(太陽属)と、月に属する6宮(太陰属)に分類され、占星盤を二分するように配置されます。
加えて12の各宮は、太陽の宮である獅子宮、月の宮である蟹宮、その他の宮に火星~土星までの惑星が結び付けられています。
宿曜占星術では、この12宮をもとに性格判定も可能です。
以下に、12宮の特徴を述べます。

属する宿特徴
獅子宮星宿(4足)
張宿(4足)
翼宿(1足)
堂々としていて、勇敢さと統率力を持ち、人の上に立つ素質があります。 物事を巧みにこなし、洞察力と困難を乗り切るタフな精神力もあるので、名誉と財産にも恵まれるでしょう。 しかし、短気で繊細さに欠けるという欠点があるので、重要な判断や大きな勝負の前には必ず一度立ち止まって考える冷静さを持ちましょう。 自由な仕事よりも、上下関係や規律が厳格な職業が適しています。 様々な経験や苦労を経て大成し、晩年は安定した生活が送れるでしょう。
女宮翼宿(3足)
軫宿(4足)
角宿(2足)
慈悲深く、温和な性格で、女性の場合は人格者多い宮です。反対に男性の場合は陰気なタイプが多く見られます。用心深く自分の考えを表に出さないので、周囲からはどこか信用できない人、何を考えているのか分からない人、と見られがちです。頭はいいのですが、考えすぎて内にこもってしまう傾向があります。派手な生き方よりも控えめで堅実な生き方を心がけましょう。
秤宮角宿(2足)
亢宿(4足)
底宿(3足)
正義感に溢れ、清廉潔白な優等生タイプです。まさに秤にかけたように、人の善悪を見分けたり、人の間を取り持ったりする力が備わっています。 多才で様々なことを要領よくこなせますが、あれこれ手を出してしまうので、器用貧乏で終わってしまう傾向があります。 また、秤のように微妙なバランスの上で成り立っているので、一度悪い方に傾くと大きく運気が崩れてしまいます。 手を広げすぎて、悪いものに手を出すと不幸になるので、判断ごとは常に慎重に行いましょう。
蝎宮底宿(1足)
房宿(4足)
心宿(4足)
蠍の字が示すとおり心に毒を持った性格で、他人を出し抜いてやろう、陥れてやろうという気持ちを持っています。 その対象がこちらであった場合は目も当てられませんが、毒をもって毒を制するという言葉通り、駆け引きが必要な交渉事の場面などでは非常に心強い味方です。ハードな交渉が必要な商社マンや、弁護士、政治家に向いています。
弓宮尾宿(4足)
箕宿(4足)
斗宿(1足)
思慮深く、計画を立てて物事を進めていく資質を備えています。知識も豊富で、苦労を耐え忍ぶ忍耐強さもあるので、財産を得て成功を手にすることができます。 そのような特性を活かした生き方をしている人は、災難が襲ってきても乗り越えられる地力を得ることができるので、安定した生活を送ることができます。
磨羯宮斗宿(3足)
女宿(4足)
虚宿(2足)
気性が荒く、争いを好む性格です。反骨精神が強く衝動的な性格で、他人に対する愛情が薄い冷酷な面があります。たとえ血を分けた親族であってもその傾向が見られます。 ですが、自分にも厳しい生き方をするので、努力を怠らなければかなりの実力者に成長します。 この性格を活かす職種としては、警察官や刑務官など悪を罰する厳格な職業が良いでしょう。
瓶宮虚宿(2足)
危宿(4足)
室宿(3足)
真面目で勉学に勤しみ、確実に知識を蓄えていく宮です。困難に立ち向かい乗り越えていけるだけの活力を備えているので、努力すれば人並み以上の結果を出すことができます。 また、軽々しいところがなく人の善悪にとらわれない広い心を持っているので、周囲からの信頼も厚いでしょう。 自分の知識を活かして、人にものを教える仕事や、研究などの分野で才能が発揮されます。
魚宮室宿(1足)
壁宿(4足)
奎宿(4足)
真面目で勤勉、あまり自分を主張しない物静かな宮です。派手さは無いですが、誠実に物事に取り組むので周囲からは高く評価され、社会の中で着実に地位を確立していける素質を備えています。 争い事を避け、清濁併せ呑む度量の大きい人が多い点も特徴です。 大きな成功は望まず、コツコツを努力を積み重ねることで、晩年は大成するでしょう。
羊宮昴宿(1足)
婁宿(4足)
胃宿(4足)
温厚な人格者で、忍耐強い性格なので、争い事とは無縁の宮です。 義理人情に厚く、人に施しを与える慈愛の精神に溢れているので、周囲の人から尊敬され敬われる存在になります。 家族や人間関係を大事にするので、困った時でも周囲から助けられ、災難を逃れることができます。 欲を出したり軽率な行動をしない限り、安定した平穏な生活を送ることができます。
牛宮昴宿(3足)
畢宿(4足)
觜宿(2足)
温和で誠実な性格で懐も深く、周囲から慕われる存在です。多くの友人にも恵まれ、安定した人生を歩めます。 社会に出ても忠実に責務をこなし、着実に出生の道を歩みます。 流行や新しいものを追いかけるよりも、自分らしくマイペースで堅実な生き方の方がよいでしょう。
夫妻宮觜宿(2足)
参宿(4足)
井宿(3足)
愛嬌があり、人を敬う謙虚さを持ち合わせているので、自然と周囲から慕われる存在になります。 コミュニケーション力も優れているので、趣味・仕事を問わず、1人で黙々とやるよりも誰かと一緒になってやる方が良い結果を出せます。 粘り強く几帳面な性格なので、お金に関わる仕事や調査機関、研究職などで活躍できます。
蟹宮井宿(1足)
鬼宿(4足)
柳宿(4足)
頭がよく物事を俯瞰してとらえることに長けていて、知識も豊富ですが、どこか世間の流れから逸れたような斜に構えた生き方の人が多い宮です。 豊富な知識を良い方向に活かせれば、世の中に役に立つ仕事で活躍できます。しかし、プライドが高く頭を下げるのが苦手な悪い面が出ると、周囲と同調せず疎んじられる結果になります。 尊敬できる良い人に出会ったら、心を開いて、正しい方向へと導いてもらいましょう。

27宿と12宮

先述のとおり27宿はそれぞれ12宮に属しています。ここではその属する割合を説明します。
12宮を27宿に等分に割り当てるには、27÷12=2.25(2と1/4)、つまり1つの宮に宿2つと1/4が割り当てられます。
もしくは、27と12の最小公倍数が108であることから、1つの宿を4つに、1つの宮を9つに細分化でき、整数比が求められます。
この細分化した最小単位を宿曜占星術では「足(そく)」と呼び、1つに宿につき4つの足があると考えます。
つまり、1つの宮は9足、1つの宿は4足で構成されています。
実際に占星盤を見ていただくと分かりやすいでしょう。

「足」の配置まで含めた占星版をみていただくと、1つの宮に4足全てが収まっている宿と、2つの宮をまたがっている宿があることに気づかれると思います。このように2宮に属する場合は、どちらの宮の影響も受けます
ただし、影響を受ける割合は必ずしも属する足の数に比例しません。例えば翼宿は女宮に3足と獅子宮に1足を属していますが、3:1の割合で影響を受けるということではなく、どちらの宮の性質も考慮する必要があります。