旧暦と運勢のしくみ

運勢のリズム

宿曜占星術の運勢は、個人の宿と、毎日の宿との相性によって決まります。
生年月日から求める個人の宿は変わることはありませんが、毎日の宿は日付と共に変わっていくため、それに合わせて運勢も変わります。

毎日の宿は、占星盤上の27宿の並びの順に規則正しくめぐっているように思われますが、実は必ずしもこの通りに並ぶとは限りません。
まれに、同じ運勢の日が連続したり、複数の運勢が重複することにお気づきでしょうか。

このような運勢のしくみは、旧暦と深い関係があります。

ご存知のように宿曜占星術は「旧暦」をもとにした占いです。
旧暦において、各月のついたちには必ず決まった宿が割り当てられています
例えば、旧1/1は室宿、旧2/1は奎宿、といったように決まっています。
各月ついたちの宿をまとめたものが以下の表です。

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
1月 2月 3月 4月 5月 6月
7月 8月 9月 10月 11月 12月
表:旧暦ついたちの宿一覧

前月の末日がどの宿であっても、ついたちになるとその月に応じた特定の宿からの繰り返しになります。毎日の宿の並びは旧暦ついたちでリセットされる、とも考えられます。

ついたちから月末までは27宿の並びの順に宿がめぐりますが、旧暦の変わり目で突然宿の並びが変わってしまうので、運勢のリズムが乱れたように感じられるのです。

宿曜占星術の運勢に不規則なリズムが生まれるのは、このしくみによるものです。

運勢の連続や重複

旧暦のついたちのしくみによって運勢のリズムが変化することは前述のとおりです。
例えば、前月末日の宿と当月ついたちの宿が同じであった場合には、同じ宿が続くため、同じ運勢が続くことになります。
同様に、末日とついたちの宿の並びが通常と異なる場合は、宿の間が飛んでしまったり複数の宿が重複することで、運勢のリズムが変化します。
それぞれ実際のカレンダーを例にみてみましょう。

同じ宿が続く場合

2020年1月の新暦と旧暦の関係で説明します。

新暦 1月22日 1月23日 1月24日 1月25日 1月26日 1月27日
旧暦 12/28 12/29 12/30 1/1 1/2 1/3
宿
新暦 旧暦 宿
1月22日 12/28
1月23日 12/29
1月24日 12/30
1月25日 1/1
1月26日 1/2
1月27日 1/3
表:2020年1月の暦

旧暦12/30は室宿の日です。
27宿の並び順で考えると、室宿の次は壁宿なので、上記表の1/1は壁宿になると考えてしまいがちです。
しかし旧暦ついたちのしくみにより旧1/1は室宿となるため、旧12/30と旧1/1が同じ宿、つまり同じ運勢の日となります。

このように1日だけの連続であれば気づかないことも多いですが、より大きく運勢のリズムが変わることがあります。

宿が飛んで重複する場合

2020年5月の新暦と旧暦の関係で説明します。

新暦 5月19日 5月20日 5月21日 5月22日 5月23日 5月24日 5月25日 5月26日
旧暦 4/27 4/28 4/29 4/30 4/1 4/2 4/3 4/4
宿
新暦 旧暦 宿
5月19日 4/27
5月20日 4/28
5月21日 4/29
5月22日 4/30
5月23日 4/1
5月24日 4/2
5月25日 4/3
5月26日 4/4
表:2020年5月の暦

旧暦をよく見ると、4/30の後に再び4/1となっています。これは閏月(うるうづき)と呼ばれるもので、暦のズレを調整するために約3年に1回の頻度で挿入されます。
閏月であってもついたちの宿は変わらず、旧4/1と旧閏4/1のどちらも畢宿から始まります。
上の表からも分かるように、旧4/28~旧4/30と、旧閏4/1~旧閏4/3の宿の並びが同じであるため、この期間の運勢が重複します。

しくみとしては少し複雑ですが、旧暦をもとにこのような運勢の表し方をするところも宿曜占星術の魅力のひとつですね。
毎日の運勢をみる際に、少し気にかけてみてください。

良い運勢の日が続けばぜひ有効に活用して、悪い運勢の日が続く場合は気を引き締めて過ごしましょう。